本物の海の幸を三陸釜石からお届け|泳ぐホタテのヤマキイチ
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泳ぐホタテインタビュー ピエール・ガニェール様

独創的で芸術性が高い洗練された泳ぐホタテ料理を、四季折々の表情で。

都内の二ツ星レストラン、フレンチの巨匠「ピエール・ガニェール」様では、春夏秋冬、1年を通じて泳ぐホタテをご利用いただいております。季節ごとに変わるホタテの味わいを生かした料理をご堪能いただけます。
ガニェール氏のもとで15年従事し、そのスピリットと完成を受け継いだ若き日本人シェフ、「食材を余すところなく使うことが我々料理人の礼儀」と語る赤坂シェフにお話をお聞きしました。〈取材日:2018年7月〉

取材にご協力いただいたお店

Pierre Gagnaire(ピエール・ガニェール)様

東京都港区赤坂1-12-33 ANAインターコンチネンタルホテル東京 36F
TEL:03-3505-1185(レストラン予約センター) https://anaintercontinental-tokyo.jp/pierre_gagnaire/

ピエール・ガニェール(PIERRE GAGNAIRE)様

世界を舞台に三つ星シェフとして名高い美食の巨匠、ピエール・ガニェール(PIERRE GAGNAIRE)氏がプロデュースするレストラン「ピエール・ガニェール」。 世界各国で数多くのお客様に食の喜びを提供する「ピエール・ガニェール」のレストランの中でも、天空に最も近い超高層階のレストランです。
『厨房のピカソ』の異名を持つガニェール氏の料理は、独創的で芸術性が高く、細部へのこだわりと想像を超えた味と素材の組み合わせによって生み出されます。一皿ひと皿にストーリーを込めたその料理の数々は、前菜からメイン、デザートへと音楽を奏でるかのような仕上がり。洗練された空間ときめ細やかなサービスで価値ある時間をお楽しみいただけます。

何でも新鮮だからいい、わけではない

赤坂シェフ

こんなにコライユ(卵巣)が立派なホタテは、
フランスでは高級品ですよ!

――「泳ぐホタテ」を使ってくださってありがとうございます。
今頃(夏)がまさに旬ですが、使ってみていかがですか?

旬は今なんですか? 笑

フランスでは一般的にコライユ(卵巣)がついているのが高級とされるので、旬はそのコライユが大きくなる冬かと思っていました。
すごく立派なコライユがついてますからね。 もう、こんなですよ!(身振り手振り)

――えぇ、夏場はグリコーゲンが高くなり甘みが強くなるので、旬は夏と言われています。 ただ、もう一方でおっしゃるように卵の部分が好きな方は、大きくなる時期が旬だという方もいらっしゃいます。

1年を通して見た目だけでなく、味も変わりますよね。

はじめは卵巣が大きくなった秋口に使わせてもらいました。あの時は貝柱も火を使って調理したのですが、今の季節は生で使っています。
開けるじゃないですか、切るじゃないですか、プルプルプルってしますよね。笑

かといってコリコリしているわけでもなく。
何でも新鮮なのがいいとは、ボクまったく思わないんですよ。 例えばそれでコリコリしちゃって旨味がないというのであれば全く使おうとは思わないです。でも、「泳ぐホタテ」は旨味だったり甘みがすごく出てきます。香りもとてもいいですよね。

ホタテは時期によって色々な良さがあると思うんですよ。
冬が旬だと思っていましたから、コライユがついている方がいいなと思っていたんですけど、今は実際についていませんよね。
でもそれはそれで、また違った良さがあります。

だから、冬、夏、シーズンを通して使わせてもらっています。
シーズンによってホタテが非常に変わってくるので、もちろんそれに合わせて、料理もまったく違ったものになります。

泳ぐホタテの身

奥から取り出したホタテは水の中で活きのよいまま保管されていました。 貝を開けた後もホタテがピクピク動いています。 夏場の今は、卵巣が小さいかわりに貝柱が大きく、甘みが強いのが特徴です。

常に新鮮なものをお客様に提供できる、それが1番。

――他のホタテと比べて「泳ぐホタテ」をどう感じていますか?

他のホタテとの1番の違うなと思ったのは、 やっぱり味です。
それと、 水の中(海水)に入って新鮮な状態で届くことですよね。

エアーポンプを入れておくとずーっと持つし、1週間くらい平気で泳いでいるんですよ。 常に新鮮なものをお客様にご提供できる。それが私たちにとって1番なのかなと思います。

左:赤坂シェフ、右:君ヶ洞

――お客様の反応はいかがでしょうか?

もちろんお客様にも好評ですよ。
そうでないと使わないです。笑

サイズは色々あると思いますが、うちで使わせていただいているのは13cmほどの特大サイズだからデカイ。お客様は大きさにまずびっくりしますよね。
「えぇ、こんなに肉厚で大きいホタテがあるんだ!」って。

ポワレ(ソースで蒸し焼きにするフレンチの調理法)をする時は丸ごと出す時もありますし、切ってお出しする時もあります。 今でしたら切ってだします。 開けたてを使うので、身がプルップルプルップルしてて。笑

厨房の様子

新鮮なイメージといえば、固まっちゃってコリコリしてるんじゃないかなぁというイメージがあるんですけれども、そうじゃなくて、「こう、まとわりついて熟成する気がするねぇ」なんて言われるお客様もいます。

うちのお客様は、色々なお店を食べ歩いている方がたくさんいらっしゃいます。ヨーロッパやアメリカなど、海外のお客様もいます。接待や、プロポーズやお誕生日などの記念日ごとにご利用いただくことも多いです。

ホタテは、フランス料理ではメジャーな食材の一つで、時期になればずっと使われていますから、皆さん食べ慣れています。
そういうお客様にもご好評いただいていますよ。

赤坂シェフ

――食材はどのようにして選んでいるのでしょう?

食材はまず、食べてみないことには始まりません。 泳ぐホタテを紹介していただいた時もそうでした。名前はその時に初めて知りましたが、いくら泳ぐホタテだと言われても信頼はできませんのでね。実際に食べてみてからイメージが湧くかどうかなんですよ。

ほかの食材も同じです。食材は日本各地に色々あって、ボクたちが知らない食材もいっぱいあります。どういう風に食べたら美味しいのかを作り手さんに聞いて、それから実際に食べてみる。そこから、「じゃぁ自分たちはこの食材を使ってどういうことができるのか」を考えて、使うか使わないかを決めています。

もしそこで、うちとは合わないな、違うなと思ったら、それがどんなに多くの方に評価されていようが使わない。逆に、他からの評価がそれほど高くなくても、「これはこうやったら面白いんじゃないかな」といって使う場合もあるし。

それはガニェールシェフも全く一緒ですね。
ガニェール氏は、いろんな食材をいろんなところから持って来ますよ。ほんとに。みんなが使わない食材とかもバンバン使いますし。 笑

だから、枠には囚われていません。 メニューも食材の魅力を活かすために流動的に変わります。

どの部位も捨てずに全部使う。
絶対に食材を捨てないのが大鉄則。

――調理をする上でこだわりや気をつけていることはありますか?

こだわっているというか、シーズンによって使い分けているところはあります。それと、ホタテにも色々な部位がありますが、貝柱・ヒモ・その他、全部を使うようにしています。

使い方は様々。
貝柱だったら生で食べたり炒めたり、グリエ(網で焼くこと)にしたり、揚げてみたりとかね。ヒモだったら、出汁をとったりとか、塩を作ったりもしますね。

――塩ですか?はじめて聞きました

えぇ、ホタテ塩。それでマリネを作ったりします。

全体に言えることなのですが、うちは料理をする上で、絶対に食材を捨てないのが大鉄則なんです。いかにどういう風に使っていくかを考えています。そうでないと、 食材を作ってくだる方に失礼になってしまう のでね。貝柱だけ使うのなんてね、もったいないですよ。
もちろん味が変わってしまうようであれば使いませんが、より良くなっていくので使います。より良くしていくのがボクたちの仕事なので。

ホタテ塩でマリネしたホタテ貝 / オイスターリーフ /  レモンキャビア / バナナ

――食材選びには、お値段とのバランスもあると思いますが、そのあたりはいかがでしょうか?

今使わせていただいているのは値段相応だと思いますし、安いと思います。 身が普通のホタテに比べてすごく大きいですし、身がしっかり入っていますから。

ガニェールシェフも多く使っていますしそのために何回も来日しています。
ガニェールシェフは普通にポワレして食べるのが一番うまいと言っていました。いや、一番とは言っていないかな。笑
昼食の時によく食べるんですよ。3~4個くらい、ひとりで!笑
普通に炒めてレモンジュースをかけてね。確かに美味しいですよね、シンプルがね。

赤坂シェフ

絶対に変なものは届かないという安心感

――それでは、ヤマキイチの印象はどんな感じでしょうか?

さわやかな感じ。笑
自分の届ける食材に自信を持っていて。その食材をみんなに食べてもらいたいという熱意が伝わってくるなと思います。

あと食材は絶対に変なものを送ってこないという安心感 があります。

やっぱり、真面目に取り組んでいる人の食材っておいしいですよね。

左:赤坂シェフ、右:君ヶ洞

効率よりも本質。触ってはじめてわかることがある。

うちのスタッフにもこんな風に、きちんとした殻付きホタテを見せるとか大事なことですよね。 どんどんそういうふうではなくなって来ていますから。
カニにしても、すでに分解されている時代ですよ。

――シェフの中にそういう思いの方がいらっしゃるのは、ほんとに嬉しいです。
もちろん効率を求めるのは悪いことじゃないとは思うんですけども。

もちろんもちろん。

効率も大事です。でもね、自分でおろさないといい食材なのかどうなのかわからないことっていっぱいあるんです。今の若い人たちってそういう経験が少なくて、本質を知る機会も少ない。料理も段々そうなってきていますからね。

泳ぐホタテのバターソテー
泳ぐホタテのバターソテー
泳ぐホタテのバターソテー

厨房におジャマしました。
「今であれば、ホタテは生で使っているのと、ムースにして周りにパン粉をつけてカリカリに出したりしています。」

と教えてくださるシェフ。さらにバターソテーの様子を見せていただきました。

「最初にこうやって色をつけて、バターの香りをつけて焼くのも多いですね。
焼いてフライパンに残っているこの油もホタテの旨みなので、これをどういうソースに使っていくか絶対必要なことです。 ほら、ソテーするだけでジュワッとソースがでてくる。いい色でこんがり焼けています。 さっきまで生きていたホタテだからこんなにソースが出るんですよ。」
とあっというまに香りのよいバターソテーが完成しました。

目で見て、舌で味わうフレンチ。
実際のメニューを食べさせていただきました。

  • ホタテ貝と蕪のミルフィーユ仕立て クロレラパウダー岩牡蠣のアイスクリームと共に
  • 燻製パプリカパウダーを纏った ホタテ貝のクリスティアン
  • ホタテ貝のリュバーブのソースとイベリコハム
  • パン粉を纏わせて香ばしく焼いた ホタテ貝のムースリーヌ ナントバター
  • ボルドレーズソースで絡めた ホタテ貝のポワレ ジロール茸と砂肝を添えて
  • ピエール・ガニェール特製デザート

「泳ぐホタテ」のメニューがたっぷり盛り込まれた特別コースをいただきました。
ウェルカムフードからメインやデセールまでの、計15皿です。

どれもが個性的な一皿ひと皿で、その中で5皿の様々なホタテの味わいを堪能させていただきました。弾力と歯ごたえのあるホタテ貝のクリスティアン、爽やかなレモンとホタテ塩のマリネ、ボルドレーズソースで絡めたポワレなど、繊細な中にもしっかりとした存在感があります。他の食材とのコラボレーションや、様々なソースもフレンチならではの魅力です。これが芸術性が高く独創性を兼ね備えると言われるガニェール氏のフレンチなのですね。美味しさと感動で、言葉を失うほどでした。

最後に

君ヶ洞:
ありがとうございました。
震災後からレストランさんなどと、このような取り組みを続けてきました。ただ売るというのではなく、産地にとっては一流の場所で使われていることが作っている漁師さんにとっても喜びになります。
こういう場でいろんな方に貢献できてるんだなぁと思えば励みになりますし、ましてや家族にもそれを見てもらって「お父さんかっこいい」って子どもに思ってもらえると一層がんばれると思うんです。だから、いずれ必ずこちらにも一緒に来たいと思っています。

赤坂シェフ:
ぜひぜひ! いいですね、漁師さんを連れて来ていただいたら。
来ていただいて、こんなふうに食べられているんだっていうのを見て欲しいです。
漁師さんからは「もうちょっと寝かした方がおいしいよ」とか、あるかもしれませんよね。漁師さんが一番魚のことをわかっていると思うので。

君ヶ洞:
漁師さんからいただいたものを我々が厳選して管理しているのですが、 漁師さんが思っているホタテと私たちが思っているホタテと違ったりして面白いですよ。私らは夏場のホタテがと思っているけれども、漁師さんは10月ごろが一番美味しいと思っているとかですね。

うちらは漁師さんを含めていいバトンを渡したい。そのためにも、最後にお客様にご提供するシェフのお話を、私たちとは違う視点でフィードバックしていただけるのはとてもありがたいです。
漁師さんも水揚げの瞬間から勝負は始まっています。せっかく2年もかけてつくったホタテを最後まできっちり届けてもらいたい。お客様を意識しながらホタテを提供できるよう、私たちも頑張ります。

赤坂シェフと君ヶ洞

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泳ぐホタテ インタビュー

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